[CardWirth] プレイしたいシナリオ・作りたいシナリオ
何の話か? Twitterで行われていた、首藤さん(@cw_shuto)によるアンケートの件です。
お題は、今現在一番プレイしたいシナリオと一番作ってみたいシナリオ。詳細は、このツイートにぶら下がっているスレッドをご覧いただくとして……
選択肢は、以下の4つでした。
- 冒険者たちの関係性に焦点を当てた日常シナ系
- 冒険者たちに味付けを、店シナ系
- (俺より強い奴に会いに行く|奴より強い敵で迎え撃つ)、バトルシナ系
- 古代遺跡とかロマンあふれる迷宮探索シナ系
結果はプレイしたい、作ってみたいとも、探索シナリオ(50%前後)→日常シナリオ(30%弱)→バトルシナリオ(10%~)→店シナリオ(5%~)の順番で、需要と「作ってみたい」の傾向は一致しているようです。ただ、実際公開されるシナリオの傾向を見る限り、探索系のシナリオは少ないような気がします。
首藤さんもそこを疑問に思われたようで、続くアンケートで探索もののシナリオを作る上での問題点を探っておられます。こちらの結果は、トラップやイベントが思いつかないが1位で、どうやって作ればよいか分からないが2位に来ていました。確かに、ただ単にダンジョンっぽい空間が存在して奥に行ったらお宝 or 強敵に遭遇しましたというだけでは、シナリオとして成り立ちません。面白い迷宮探索ものを作るのは、難しそうです。
ちなみに、私がこのアンケートに答えるなら、やりたい・遊びたいが「迷宮探索シナ系」で、作る上でのネックは「手間暇かかるしめんどくさい」になります。
プレイしたいシナリオ。
前にどこかで書いた気もしますが、私がCWに求めることの第一は、「作者(GM)さんとの良い勝負」です。ステータスやキャラ設定等による縛り及びシナリオ内で与えられる各種条件のもとで、手持ちのカードを使って工夫したり、行動選択を考えたりしつつ、いかにより高いレベルでの目標達成を目指すか。その点をしっかり楽しめる、適度に頭を悩ませることができるシナリオが、「一番プレイしたいシナリオ」です。
一方で、冒険者(PC)の人間像や関係性を描く方向性については、できれば自分の脳内で好き勝手やりたいというのがあります。他人が描く以上、当然ながら、自分の想像ほど自由ではありません。加えて、どうも自分が考える冒険者像はCW界隈の一般的イメージから離れているらしく、PCの内面や人間関係に深く踏み込むシナリオほど、やり辛さを伴います(readmeのお陰で困ることはほぼありませんが)。
作りたいシナリオ。
プレイ時の好みは、自分が作りたいものにも反映されます。
作者側から見たプレイヤーさんとの良い勝負というのは、「相手を適度に悩ませた上でシナリオクリアさせること」になると思います。目標設定があり、そこまでの道のりに適度な障害がある作りとなると、やはり依頼をこなすものや探索もの、いわゆる冒険系のシナリオになってきます。ということで、PCの内面や人間関係の描写がなく、ある意味淡々と冒険できるシナリオが、自分の「一番作ってみたいシナリオ」です。
ただ、それだと、どんなPCがやって来るか、作り手側からは全く分かりません。お話的にはこの流れが望ましいけれど、こういうキャラならこうするだろう、別のキャラならこうかもしれない……と考えていくと、もう何でもありです。これが非常に面倒くさい。それで、如何にして「お話的にはこの流れが望ましい」方向に誘導しようかと考え始めるわけですが、そうすると作るのがつまらなくなっていきます。
CWシナリオは、「何でもあり」では作れません。プレイヤーに意識させずに上手く誘導ができることはシナリオ作者に必要な能力の一つだと思っているし、実際さりげない誘導ができているシナリオを見ると、素直に凄いと感じます。でも、自分がそれをやるとなると、何だかつまらない。
そう考えると、自分自身が作るうえでの一番のネックかもしれません。
首藤さんのアンケートに「自分」という項目があったら、迷わずそれを選んだでしょう。