各種エディットツールのイベント編集画面比較
あくまで、「初めてシナリオを作るために他人のシナリオの中身を見るとき」には、どのエディットツールで見れば分かり易いかという話です。「シナリオを作りたくなったら>とりあえず何すればいい?」の補足説明にあたります。
結論だけで良いなら、CW1.50などに付属しているWirthBuilderを「従来型」表示に設定して見るのがお勧め、です。
既にCWXEditorを使っている場合は、縦型表示をOFFにしてみてください。
以下、同じシナリオを、
- CardWirthEditor(groupAsk作成/CW1.30までに付属)
- WirthBuilder(Lyna氏作成/CW1.30&1.50、CardWirthNextに付属)
- CWXEditor(長月氏作成/CardWirthPy向けシナリオを作れる)
CardWirthEditor
まず初めに、CardWirthの生みの親、groupAsk作成のエディットツール。CW1.30までCardWirthに標準装備されていましたが、CW1.30&1.50で追加された新たな要素に対応しておらず、CW1.50でフルパックから姿を消しました。
今は、敢えて選ばない限り、CardWirthEditorを使うことはないと思います。
- 【特徴】
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各コンテント(イベントの命令)の実行順は、コンテントを示すアイコンをつないだ線で表されます。
線が分岐しているところは、何らかの条件で分岐処理が行われる箇所です。
線に沿って左上から右下に向かって見ていけば、特に知識がなくてもイベントの流れが分かる作りです。
- CardWirthEditorは、公式ファンサイトで配布されているCWの過去バージョンに同梱されています。
入手したい場合は、CW1.28、CW1.29、CW1.30のいずれかをDLしてください。
WirthBuilder
公式ファンサイトで配布されているCW1.50に付属しており、今現在、多くの人が最初に手にするエディットツールだと思われます。私家版エンジンCardWirthNextの作者、Lyna氏が作成されたものです。
CardWirthEditorに色々な機能が追加された形のものですが、CardWirthEditorとはイベント編集部の表示形式が変わっていて、「これから初めてシナリオを作ろうとする人が、シナリオの構造を知る目的で使う」場面においては、イベントの流れが掴み辛い欠点があります。
- 【特徴】
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青い線はコンテント同士のつながりを表しておらず、線を辿っていけばイベントの流れが分かる良い意味での単純さはなくなりました。
また、分岐が無い部分が縦展開になり、後続の分岐の枝分かれと同じ列内に表示されるため、分岐とそれ以前の区別がつき辛くなっています。
初めてシナリオを作るために他人のシナリオの中身を見る方は、ぜひCardWirthEditor式の表示に切り替えてイベントの流れを辿ってみてください。
ヴィジュアル的な分かり易さが低下したかわりに、縦型表示で節約できたスペースに各コンテントの概要が一覧表示されたり、イベントの分枝を折り畳むことができたりと、作る際に役立つ機能が追加されています。何を重視するかの問題なので、作るときには使いやすい方を選ぶと吉。従来型⇔縦型の表示切替は、いつでもできます。
- WirthBuilderは私家版エンジンのCardWirthNextにも付属していますが、そちらで保存したシナリオはCardWirthNext専用になります。
公開用のシナリオを作る段階では、シナリオデータの互換性を考慮に入れた方が良いでしょう。→詳細
CWXEditor
こちらは、私家版エンジンCardWirthPy用のシナリオも作れるエディットツール。CardWirthPy(Reboot版)の作者、長月氏が作成されています。
CardWirthEditorやWirthBuilderとはタイプが異なる、多機能型のツールです。
- 【特徴】
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コンテント間をつなぐ線は、CardWirthEditorと同じ構造です。
ただ、右側の概要表示部を作るためか表示自体はWirthBuilderと同じ縦型になっており、イベントの流れの読みやすさは、やや損なわれています。
初めてシナリオを作るために他人のシナリオの中身を見る方には、やはりCardWirthEditor式の表示がお勧めです。
CWXEditorの設定で、CardWirthEditor式の表示に切り替えてみてください。
ただし、右側の各コンテントの概要表示はなくなってしまいます。概要の一覧が欲しければ、WirthBuilderを使うと良いです。