いつかエディタを触ってみたくなったときに読むページです。
  • シナリオを作って公開したい!
  • 自分専用のユーティリティを作りたい!
  • 思い浮かんだ場面を、とりあえず形に……
中身は何でもOKです。
作りたいものの完成形がそこそこ見えている方が進めやすいですが、漠然と「何か作ってみたい」でもいいと思います。
(特に興味がなければ今読む必要はありません。シナリオを作りたくなったとき思い出して頂ければ、、、)
  1. とりあえず何すればいい?
  2. コンテントパレットを見てみよう
  3. エディタでできる事が何となく分かったら
  4. ありがちな失敗ポイントを知る!
  5. 作る途中で迷ったときは
  6. 公開前の最終チェック
文中に何か所かヘルプが登場しますが、CWエディタのヘルプはWindowsヘルプ形式(*.hlp)です。
この形式のファイルを開けないときは、OSのバージョンに合ったWinHlp32.exeをインストールすれば閲覧できます。
(※Windows 10でヘルプが開けない方は、こちらをご覧ください。)

とりあえず何すればいい?

とりあえずは、シナリオエディタを触ってみることです。
エディタで何が出来るか大雑把にぐらいは知っておかないと、後が大変です。

と言っても、何も材料が無いと先に進み辛いので。

(1)他の人のシナリオを見てみる

これまで遊んだシナリオの中から好きなものを選んで、エディタで開きます。
必ず、実際プレイして、内容が記憶に残っているシナリオを選んでください。複雑すぎないという点でgroupASK作品がお勧めです。

さて。シナリオがエディタに読み込まれたら、プレイした内容を思い出しながら、中身を眺めてみてください。
  • どのウィンドウに何があるか?
    (報酬でもらった技能やアイテムはどこ? シナリオ内のあの場所は? ……など)
  • キャラや技能、アイテムなどの詳細は? どんな設定項目がある?
  • NPCとの会話はどうなっている?
  • ダンジョンはどんなふうに作られている?
  • その他、興味があれば何でも。
既に完成している他人の作品を見ることで、シナリオの大雑把な構造などを掴むことができます。
また、気になる演出やイベントは、個別に中でどんな処理が行われているのか調べておくと、自分で作るときのヒントになったりもします。
  • 【重要!】
    現在、シナリオのエディットツールは3種類あり、それぞれイベント編集画面の表示が異なります。
    ここで使うのは、他人が作ったものでもイベントの流れが分かり易いものが適しています。
    各種エディットツールの画面比較と、イベントの流れを見やすくする設定方法はこちら
  • この後、自分でシナリオを作る段階では、シナリオデータの互換性を考慮しつつ、作業しやすいツールを選ぶと良いと思います。

(2)シナリオ作成講座をやってみる

シナリオ作成講座は、エディタのヘルプ(Help/CARDWIRTHEDITOR.HLP)の後ろの方にあります。
講座の流れに沿ってLESSON.1~4まで一通り作ると、会話の作り方やフラグの扱い、エリア間の移動など、最低限必要なことを覚えられるようになっています。
  • 講座の内容は、「サンプルダンジョン」として本体に付属しています。
    ご自身の手でエディタを操作し、実際に作ってみるのがお勧めですが、そこまで余裕がないときはサンプルダンジョンの内容とヘルプの文章を照らし合わせてみてください。
  • 【1つだけ注意!】
    LESSON.2「バトルの配置」にランダム・エンカウンターに関する記述がありますが、これを見て「CWのダンジョンはランダムエンカウントありが標準」とは考えない方が良いです。
    現在のCWの仕様では、バトルで敵を倒しても得るものはありません(作者が特別にイベントを組んで、報酬等を設定している場合を除く)。
    納得できる説明・設定がなく高確率で敵と遭遇するダンジョンは、敬遠される傾向にあります。
[▲上へ]

コンテントパレットを見てみよう

コンテントパレット(Terminalを先頭にタブが並んでいる部分)に何があるか、一通り見ておくと役に立ちます。
コンテント=シナリオ内で実行される命令と考えると良いと思いますが、どんな事ができるか知らないと、作りたいものに対して「あれが使えるんじゃない?」が出てきません。

[img:コンテントパレットSS]

エディタでそれぞれのボタンの上にカーソルを合わせると、各コンテントの名前を見ることが出来ます。
そんなに多くないので、タブを切り替えて全てのボタンの名称を確認しておいてください。
ほとんどのボタンは、名称から何となく働きが分かると思います。

シナリオ内のイベントは、これらのボタンをクリック→イベントビュー右側のコンテントツリーで挿入位置をクリック の手順でコンテントを生成し、数珠玉のように並べることで作ります。
エンジンでプレイするときは、コンテントが並び順に再生されていきます。

閑話休題:シナリオとは何か?

エンジンでプレイするとき、シナリオは冒険の物語や様々なものを売る店などとして我々の前に現れます。
では、エディタで開いたときは?

人によって見方は様々だとは思いますが、私個人としては、
  • シナリオは、イベントの集合体
  • イベントは、様々な条件判定とその結果による分岐の積み重ね
だと考えています。
「どんなときイベントを発生させられるか」「イベントの分岐に何が使えるか」を知れば、シナリオ作成に必要な知識の半分程度を身につけたことになるんじゃないかと思うぐらいです。
コンテントパレットを眺めるときは、ぜひ分岐に関わるものに注目してみてください。以下のような特徴があります。
  • ほとんどは、ボタンの絵に、1本の線が二股の矢印に分かれている図柄を含む。
    →目印となる分岐矢印:[img:矢印例1] [img:矢印例2]
  • 名称に「分岐」や「判定」を含む。
[▲上へ]

エディタでできる事が何となく分かったら

ここまでで何となく様子が分かったら、すぐに自分が作りたいものを作り始めることをお勧めします。
個々のコンテントの設定項目の意味など、細部までは分かっていなくて大丈夫です。
と言うか、一通り知識を仕入れてからなどと考えると、いつになっても作り始められません(実体験)。
[▲上へ]

ありがちな失敗ポイントを知る!

1つ前に失敗しないシナリオ作りはないと書きましたが、これまで色々な人が間違ってきて「ありがちな失敗ポイント」として知られているところを間違えると、さすがにちょっと恥ずかしいもんです(これも実体験)。
そこでお勧めなのが、こちらのサイトです。

戯作山昧 べくとる庵
http://hp.vector.co.jp/authors/VA016101/

「咆哮雑事」内の「間違いは誰にでもある!」を一通り読んでみてください。
また、同じく「咆哮雑事」内の「そこを穿つ!」も非常に参考になります。
CW1.20時代のサイトですが、記事内容のほとんどは古くなっていません。必ず役に立ちます。

[▲上へ]

作る途中で迷ったときは

(1)分からない事は、まずヘルプ!

分からない事の大部分は、本体付属のヘルプファイル(Help/CARDWIRTHEDITOR.HLP)で解決できます。

また、公式サイトのFAQやOnline Guideにも、作成関連情報が掲載されています。
シナリオ作成の指標となる情報もあり、一度目を通しておくと役に立ちます。

(2)素材はどこで手に入る? リソースは? 最新情報は?

CardWirthのポータルサイト的な場所に、cw-portがあります。
目的別のサイト紹介や最近の動きなどが掲載されていて、関連サイトを探すのに重宝します。
素材サイトの紹介、作成支援ツールへのリンクなど、シナリオ作成向けの情報も充実しています。

(3)シナリオ作成関連の情報

(4)当サイト内で役立つかもしれないもの

[▲上へ]

公開前の最終チェック

(1)テストプレイはしたか?

  • 自分で通しプレイは必須(ちゃんとクリアできるか? 想定外の動きは無いか? 誤字脱字は? ...)
  • 公式ギルドに登録する場合は、自己チェックの後、できれば公開テストプレイ。
    藤野亭の私設テストプレイ掲示板へ。公式ファンサイトの掲示板でも、多分怒られる事はないはず?
    • 他人にチェックしてもらうことで、自分では見落としたミスが見つかる事があります。
    • シナリオ作成経験者がテストプレイに参加してくれることも多く、知識を得る場としても適しています。
  • Pyユーザーさんは、念のためCW1.50でもチェックしておくと安心。
    • CW1.50互換を謳っているCWPyですが、仕様は完全には一致していないようです
      過去に、何度もCW1.50に仕様を合わせるための更新が行われています。
    • これは開発の手法から考えるとやむを得ないため、他のエンジン向けを意識する必要があるときは、CW1.50(かその他の公式版)でもテストプレイしておくと安心です。

(2)アーカイブに不要なファイルは入っていない?

  • シナリオフォルダ内にThumbs.dbや重複した素材ファイルなど、プレイに関係ないものがあれば削除。

(3)readme.txtに不備はないか?

  1. シナリオに関する情報は書いた?
    • シナリオ名、対象レベル
    • プレイの前提条件(必要な称号、パーティーの人数や構成、必須技能やアイテムなど、...)
      • 無い場合は、「前提条件なし」と書いておくと親切です。
    • 対応エンジン
      • CWには複数の過去バージョンや私家版エンジンが存在しています。
        「こちらでは正常にプレイできるがこちらでは駄目」が起きる可能性があるため、対応エンジン情報は割と重要です。
        公式ギルドでも検索タグ欄に「最低動作バージョン」の入力が求められており、必須情報扱いです。
      • 基本的には、実際に対応しているエンジンの種類とバージョンを書いておきます。
        動作に必要なエンジンは?
      • 実際の対応エンジンがどうしても分からないときは、今使っているCWエンジンの種類とバージョンを書いて「作成に使用したバージョン」などとしておけば、「最低限これなら動く」が伝わります。
        →「CW1.50で作成しました」など
    • シナリオの内容やシステムに関する解説や注意書き(あれば)
      • 特殊なシステムを採用している、人によって苦手かもしれない表現を含む、...
  2. 素材の著作権情報に、書き洩らしや誤りは無い? 配布場所のURLは最新?
  3. 自分の連絡先は書いた?(メールアドレス、サイトのURLなど)
  4. シナリオの更新に関する情報は書いた?(バージョン、更新日付、更新履歴)
(※参考資料:公式ファンサイト「解説ファイルについて」

(4)できれば、撤退後まで考えた準備を

  • 不特定多数に向けて公開する以上、シナリオの取り扱いを巡ってトラブルが生じる可能性はゼロではありません。
    シナリオの中に素材など自作でないものを含む場合は、何かあると他人にも迷惑をかけてしまいます。
  • 何が起きるのか、どんな対策が考えられるか等、詳しいことは、こちらをご覧ください。
※※※
カードワース愛護協会のチェックリストもご覧ください。
公式ギルドにシナリオを登録する方向けの文書ですが、シナリオ配布時に気をつけるべき事、大切な事を書いたもので、ギルド登録しない場合にも当てはまります。
[▲上へ]