|| 「踊る金狼亭」TOP雑文綴(02)


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02:挫折の軌跡

「カードワースとの出会い」の項で、すんなりと遊ぶ側を捨てて作成にハマったのには理由がある、と書いた。
理由とは、自業自得としか言いようのない、過去の挫折の軌跡である。
そもそも、自分はあまり我慢強くない性質だ。
努力なんてものは大嫌い。
ちょっと面倒になってくると、「もういいや」と放り出す悪癖がある。

私が、いわゆる「ツクール系」のゲームにハマったのは、何もCWが初めてではない。過去には某社の「RPGツクール」「サウンドノベルツクール」などのツクールシリーズに溺れ、自己満足に過ぎないような品を粗製乱造していた(もちろん、出来上がったものを他人に見せた事はない、が(苦笑))。

それではなぜツクール系にハマるのかといえば。
それはそれ以前に、プログラムから画像から音楽から、全て自前で賄って独自ゲームを作ろうなどという馬鹿馬鹿しくも壮大なプロジェクトに中途挫折し、自分に「全て自前で賄う」だけの能力は無いと思い知ったからだ。
いや、要するに「能力が無い」ことを言い訳にして、完成など程遠い段階で投げたわけだ。
根性無しの面目躍如である。その時に勉強したプログラム知識は、後から別なことに役に立ったが、肝心の初期目的のために生かされることは無かった。

元々、何か作ってみたい気持ちはあったのだと思う。
ちょうどファミコンだのスーファミだのが出てゲームが身近なものになり、自分でもゲームを作ってみたいなぁなどと漠然と考えていたのが始まり。プログラミングなら、勉強すれば自分でもできるだろうと考えた。
しかし実際にやってみると、1人で何もかもやるというのはあまりにも作業量が膨大だ。
全て自前で賄うとなると、プログラム作成だけではなくて、文章も絵も音楽も、何もかもを自分で作っていかなくてはならない。いったい、何から手をつけて良いやら?

最初のうちは、順々に1つずつ片付けていけばいつかは完成すると思って、細々と作業を続けていた。
だが、全体の半分も作らないうちに面倒になった。
プログラムを作らなくてよければ、自分で絵を描かなくてよければ、また、BGMや効果音が最初から準備されていれば、かなり楽になる。
だから、ツクール系…。

ツクール系プログラムがあれば、自分でプログラミングしなくていい。
それに、たいていは一通りの物を作るには十分すぎるほどの画像・音声素材というのが付いてくるから、素材作成に四苦八苦しなくても済む。
最低、アイデアさえあればいい。
実際は、他人に遊んでもらえる物を作るには「アイデアだけ」というわけにもいかないだろうが、思いついた事を手っ取り早く形にして自己満足するには最高のツールだった(たぶん私は、使い方を間違っているのだろう)。
もちろん、自己満足品だけに他人に見せるわけにもいかず、パッと思いつきで作ってみて、後は自分1人で動かして後ろ向きな満足感を得るだけだ。
私の「作りたい欲」というのは、何が何でもプロになってやろうとか、自主制作者として世に出てやろうという程のものでもなく、時々思いつきを形にしてやれば、それだけで満足できた。
まあ、それだからこそ、「全て自前」は中途挫折したのだろう。

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