03:制作の簡単さ

今回は、CWによるシナリオ作成の簡単さについて。
数あるツクール系ゲームの中で、作成が格段に簡単に感じられたという話だ。
根性無しの私が完成まで頑張れた理由の1つに、この簡単さがある。

まずは、エディタの操作が直感的に分かりやすい。
コンテントパレットで効果を選び、順々に並べていく事によってイベントを作る。
難しい操作や専用言語をを覚える必要は全く無し。
各コンテントが画像表示され、実際に動かさなくてもイベントの流れを視覚的に把握することができる。
また、コンテントを選択すればステータスバーに概要が表示され、いちいち編集を呼び出ずとも中身が分かる。
視覚・聴覚的演出はやや弱いが、それだって「教会の妖姫」のオープニングのように、工夫次第でそれらしい物は作れると思う。

次に、これはかなり大きいと思うのだが、画像素材の作成が簡単である。
例えば、RPGツクールの場合。
フィールド上で登場キャラを表すのは、下のようなドットアニメーションだ。

  アニメ: [img:ドット…]

たかがドットなのだが、これだけの動きで3枚の絵が必要である。
他に右・左・後向きも要り、4方向×3=12枚の絵を描かなくてはならない。しかも、動きを計算して。
これは、なかなかに面倒くさい。ドットアニメ1体分を作るには、動きや影の具合を修正しながら1時間〜1時間半、下手すると2時間以上かかる。これは上のサイズでのことで、大きさによってはもっと時間が必要だ。
メニューや会話表示用の顔イラストまで考えると、1キャラ分の素材にかける時間は相当長くなる。

ところがCWなら、以下のような静止した状態の顔を1枚描けば事足りる。
エリアメニューでも、イベントで会話させる場合も、NPCとしてパーティーに編入されても、全てこの1枚を使って表現できる。動きも考えなくて良い。

  カード: [img:16色(フルカラーから減色)] [img:21色(32色以下)] [img:9色(16色以下:デフォ仕様)]

カード画像の作り方は色々あると思うが、ドットアニメーションより格段に楽だ。
上の3つの絵のうち、右と真ん中は一応ドット描き(のつもり)だ。
一番右のデフォルトに倣って9色で仕上げたものは40分程度。
真ん中の32色以下を目標に作った21色絵は、50分程度で仕上がった。
さらに一番左の、フルカラー画像の背景となるべき部分を調整しながら塗りつぶし、その後で減色する方法なら、30分程度で完成できる。
同じ数の登場人物でストーリーを作るにも、かなり時間短縮が望めると思う。
(もう少し言えば、ドットは普通に絵を描くのとはまた別の技術なので、慣れるまでに時間がかかって面倒というのもある。)

操作が簡単・分かりやすい、さらに画像素材作成にかかる時間が短くて済む。
ストーリー作成、音楽作成と、イベントを組む手間はさほど変わらないだろうが、画像素材作成が簡単というだけで、ずいぶん楽である。