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今回は、フィリアの存在について考える。
シークレット情報の事後報告書に、「研究所内のコンピューターに、ランティス博士とその娘であるフィリア嬢の思考ルーチンの残骸が残っていた」とある。
この報告書の作成者は、ランティス博士については「思考ルーチンをガブリエルに組み込んだのではないか」という推測を述べているが、フィリアのほうはどうだったのだろうか。

フィリアの思考ルーチンは、父の思考ルーチンと共にガブリエルに組み込まれたらしい。
セントラルシティのPAで、フィリアが「この私の意識が、父に完全に飲み込まれないうちに…」と言っていて、ランティス博士とフィリアは、同じ器の中に共存しているらしいことがうかがえる。
また、真ガブリエル戦では、戦闘前の会話で、ガブリエルがフィリアのことを、「私の中から完全に消去した」と言っている。
ただ、ランティス博士がガブリエルの中から外に出ることがなかった(できなかった?)のに対し、フィリアが現れる時は彼女固有の姿を持っていて、ガブリエルの意思とは関係なく行動している。
フィリアはガブリエルの体内に、ガブリエル、ランティス博士と共存しつつ、彼らとは関係なく動くこともできるようだ。

さて、フィリアは、主人公の前に最大2回現れるが、このうちセントラルシティのPAでは、彼女に連れられていた子供が「お姉ちゃん」と呼んでおり、フィリアが人前に姿を現す時、若い女性の姿をしていることは間違いなさそうだ。
従って、フィリアはガブリエルの身体を乗っ取って動かしているわけではない。
セントラルシティでのPAの最後にフィリアが主人公の目の前で消えてしまうことから見て、普通の人間が持っているような生身の身体を持っているわけでもなさそうだ。
主人公たちが目にしたフィリアが何なのかということについては、様々に考えられると思うが、筆者はとりあえず次の2つの仮説を立ててみた。
1つ目は、フィリアは立体映像のようなもので、ガブリエルの体内に在りながら好きな場所に自分の姿を投影できる。2つ目は、何らかの方法で、大気中の分子を人体を構成する物質に再構成して一時的に肉体を持つことができる。
前者の場合フィリアは映像なので、消えたのはただ単に像の投射が止まっただけだ。
後者の場合は、原子を再構築していた力が失われ、仮の肉体が空気に戻ったということになる。
問題は、どちらがもっともらしいかだが、これはどちらでも良さそうだ。
強いて言えば、実体がないなら近づいた時に分かりそうなものだということがあるので、分子分解再構築法を考えた方が良いだろうか。
これがフィリアの霊だということでもあれば、超常現象なので実体がないのに普通の人間と同じように認識されても不思議ではないが、ガブリエルの中のフィリアはあくまでプログラムだ。技術的問題を避けては通れない。
立体映像がどんなに精巧にできていても、触れれば実体がないことが分かってしまうし、近づけば微妙に本物の人間と違うと気付かれることもあるかもしれない。
そこで、筆者は分子分解再構築法を採用することにする。
大気中の分子を原子分解して、人体構成物質を合成する手法だが、これはガブリエル自身にその機能があることにしてもよいし、移動式の原子再構築装置があると考えても良いだろう。

次回は、フィリアのリミッターとしての働きについて考える。
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