4月末頃書きかけていたものの公開を忘れてました。
その頃にTwitterに投下したメモ(リンク先後半の方)のまとめみたいなものです。
記事の投稿日時は書き始めた日で、今はもう8月27日だったりします。
もう経緯から忘れかけていましたが、Twitterでシナリオの無断再配布について書いたブログ記事がcardwirthハッシュタグ付きで紹介されていて(→こちら)、それをきっかけに作成しました。
無断で再配布はやめようはもちろんなのですが、その前に!
私も散々「ギルドがリンク切れ!」とか「人から聞いたシナリオが見つからない!」とかいう状況に遭遇してきました。でも、しっかり探せば結構見つかったりします。
危険を冒してどこの誰が配布しているか分からない、そもそもオリジナルと同じかも不明なものに手を出したり、知り合いから譲ってもらってその人までグレーゾーンに引っ張り込む──場合によっては規約違反をさせるより、ちょっとだけ手間をかけてオリジナル品の探索は如何ですか?
そんな話です。
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【3行……は無理だった4行まとめ】
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以前に「札楽亭」と題した記事を書きました。記事内で、素材やシナリオは作者本人が配布しているものを入手することをお勧めしています。自分のシナリオに使って公開するとなると著作権を考える必要があるし、作者が再配布を許可していないものを別口から入手すること自体決して褒められた話ではないからです。
その他、重要な理由として、
- 第三者による改変の危険がほぼない。
→第三者からの入手では、オリジナルと同一である保証は何もない。有害な改変も可能性としてはあり得る。
- より新しい方が品質や性能が良くなっている可能性が高い。(再配布は古いことがある)
→新要素の追加、既存要素の改良、バグ修正など
も挙げられます。
──じゃあ作者ブログなりアップローダなり探してDLしようか。
そういう時、多くの人は、まずはGoogleなどで検索してみると思います。が、シナリオのタイトルによってはなかなか見つからないことが……
シナリオ検索のコツ
例えば、踊る金狼亭では「カードの世界」というシナリオを公開しています。これをGoogleで検索するとどうなるか。
→「カードの世界」で検索した結果はこう。
タロットカードやクレジットカードのサイトがずらりと並びます。
「○○の××」式のキーワードで検索すると「○○」と「××」を分けて検索してくれる親切機能のお陰です。普通は便利ですが、「○○の××」そのものを探したい時には大量のノイズを生じます。
そこで役に立つのが検索演算子 " です。
使い方は簡単、キーワードを " " で括るだけ。これでキーワード内の語句がそのままの並び順で含まれる結果のみに絞ってくれます。
→「"カードの世界"」で検索した結果はこちら。
元が「カードの世界」というありがちな言葉だったため、あまり変化はありませんでした。
ある程度特徴があるシナリオ名なら、これで行けるんですが、、、
演算子についての詳細は、以下の検索サイトのヘルプをご覧ください。探したいものの名前をそのまんま入力で見つからない時は、演算子を駆使すればわりと見つかります。
- Google ウェブ検索ヘルプ:検索演算子
- Yahoo!検索ヘルプ - 演算子("、OR、-など)の使い方
- Bingはヘルプから演算子のページが消滅してましたが、キーワードを" "で括ってGoogleやYahoo!と同じことができます。
さて。「カードの世界」というありがちなキーワードだけでは、どうも駄目みたいです。こんな時は、キーワードに「カードワース」を追加するとだいたい上手くいきます。
→「"カードの世界" カードワース」の検索結果はこう。
無事探し当てることができました。
ちなみに、GoogleやYahoo!で「カードワース」のみで検索すると分かりますが、キーワード「カードワース」で「CardWirth」や「CW」も一緒に検出できています。これらの検索サイトでは、追加キーワードは「カードワース」のみで大丈夫です。(※Bingは少々様相が違うようです。)
普通の検索で「"シナリオ名" カードワース」で探しても見つからない時は、SNSのみで配布といった形態も考えられます。Twitterなどの検索機能で探してみると見つかるかも?
シナリオが探せない時は作者を探そう!
ここまでで見つからない時は、敢えて検索に引っかからないようにガードされている(或いはクローラーが入れないような場所にある)か、もうネット上での配布が終了している可能性があります。
とりあえず配布自体は続いていることに期待するとして、次にできることは?
目的のシナリオが見つからなければ、次は作者の方の情報探しです。
- 同じ作者の他のシナリオを持っていたら、付属テキストにサイトやシナリオ配布場所のURLが載っていないか見る。
- 作者のハンドルネームや、サイトやブログのタイトルが分かっているならサイト名などで検索。
- cw-portやその他シナリオ情報が集まっている場所(公式ギルド・Vector・藤野亭・ぷちギルドっぽいの/木下亭など)から作者サイト情報を探す。
- 割合古いシナリオはCardWirth史年表(竹庵氏)から辿る手も。人名記事の「関連サイト」に、その人の管理サイトの履歴が載っている。
といった方法が考えられます。
作者の方の活動場所(サイトやブログ、シナリオ置き場など)が分かったら、そこで目的のシナリオを探します。不特定多数から探されないような形で、ひっそり配布されていることもあります。
それでも見つからなければ問い合わせ
作者の活動場所でも見つからない、作者の活動場所自体が見つからない時は?
どうしても諦められなければ、他のシナリオのreadme.txtやサイトなどで連絡手段を探して、再公開や個別配布が可能か問い合わせをしてみてください。先方にも都合があるので返信がなかったり断られたりもあるでしょうが、その時は潔く諦めましょう。
ただし、配布終了しましたなどの説明があって、明らかに自らの意思で公開を取りやめたことが読み取れる場合は、問い合わせせずに黙って諦める方が相手の負担にならずに済むかもしれません。
ここまでやっても駄目なら……人間諦めが肝心。
シナリオは見つからないし作者と連絡が取れない or 連絡はとれたが再公開などは断られてしまった。
作者の方の痕跡が全く見つからず連絡手段すら分からない。
こうなったら、ほぼできることはありません。
素材絡みの権利処理が不要かつ再配布が許可されているシナリオなら、誰かが再配布してくれるのを待つか駄目元で持っている人に頼んでみることもできます。しかし、シナリオ本体が問題なくても素材まで全てクリアというのはなかなかに難しいのが実情です。
CardWirthのシナリオは、本当に数えきれないほどあります。
気持ちを切り替えて、他のシナリオを探してみてください。
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この記事を書こうと思ったもう1つのきっかけに、以前に札楽亭関連で頂いた拍手コメントがあります。
無断使用は悪いかもしれないが、無料だから損害は無いのに一方的に駄目と言われても困る、その作品が好きだという気持ちを無視されるのは辛い……という内容でした。
元がタダだから損は無い、「その作品が好き」が動機、故に無断使用は悪いが許されるべき(または悪くない)というのは時々見かける主張で、周りがそういう空気なら、それがその人にとって普通になるかもしれません。そういった場合に著作権が云々シナリオや素材の作者が困る可能性が云々という良くある式の答えに意味があるのか、もう1年半ほど考えています。
良くある式の答えなら札楽亭に既に書いてあり、それで済むなら、この方がコメントを送ることはなかったでしょう。
この記事の内容は、作っている人向けの札楽亭には入れ込めないものです。
しかし、「無断」に頼らなくて済む方法なんてのも、答えの一つとしてあっても良いかもしれないと思いながら書きました。